8月4日(木)

 

 朝早く大学に行った.Su助教授は来ていなかったので,暇つぶしで銀行の口座でも作ってみようと,オフィスビルの向かい側のCanada Trust という銀行に入った.日本語のホームページでは,カナダの銀行のサービス態度について,ネガティブの書き込みが多い.とくに,カナダに来たばかりのNewcomerは,社会保険番号(SIN)とアパート賃貸の契約書(lease)

がそろっていないと,口座開設が断られることが多いという.

 

まだ朝早かったので,お客さんはあまりいなく,番号札を取った後,すぐに東洋系の若い女性行員に呼ばれた.微笑みの絶やさない色白でスリムとした美人だった.私はパスポートとクレジットカード1枚(口座の開設には,2件のIDが必要)と大学の招聘状を差し出して,SINやleaseはまだ作っていないと説明した.彼女はにこにこしながら受け付けてくれた.彼女の先祖は広東人で,北京語をしゃべられないので,中国語のパンフレットをペンで指しながら,英語でわかりやすく説明してくれた.そして,世間話を交えながら,長々と約一時間もかかって,口座開設の手続きを済ませた.彼女はその場で,インターネットでのログインもとパスワードの変更の仕方を教えてくれた.

  

Su助教授と世間話をしながら,中華料理屋で昼食を取った.

「ここカナダはね,日本とは違うよ.マイペースで生きて行けばいいのだ.日本は大変だろう.他人の目を気にしながら生きているようだ.せっかくカナダに来たから,マイペースで一年を過ごせばよい.あれこれをきにしなくてもいいのよ」.

「こちらに滞在する間に,びくびくする必要がない.そこまで他人の目をcareする必要がない.また誰もあなたのことをcareしていない.学科長や学部長を紹介してやるから,堂々としてね.お辞儀はするなよ」.

 

午後13:00にもう一回アパートに行って,賃貸契約書にサインをする予定だった.Su助教授は,契約書の明細を確認したいといい,一緒に昨日のマダムに会いに行ってくれた.契約はすんなりと成立した.敷金や礼金も,連帯保証人もいらなかった.

 

アパートの契約を結んだ後,Montreal - Human Resource Centre of Canadaに行き,社会保険番号(SIN)を申請した.私には別に必要でもなかったが,カナダで仕事をしている一人前の人は,ほとんど社会保険番号(SIN)を持っているので,申請した.パスポート,ビザと大学の訪問研究員の招聘状を見せたら,その場で許可してくれた.

 

本日はすべて順調だった.ちょっとした安心感ができたので,家族3人でOld Townで,洋食のレストランを見つけ,食事をした.西洋人の観光客が賑わうレストランの食事はうまかったが,料金は高かった.